本/漫画

漫画『彼方から』は「引き」の構図が多いので、日常にはない視点を経験できる

『彼方から』という漫画を読みました。

作者ひかわきょうこ
出版社白泉社
掲載誌 LaLa
発表期間1991年11月号 – 2002年12月号

 

異世界ファンタジーの少女漫画です。

読んで、とにかくびっくりしたのが「構図」です。

 

この作品は「引き」の構図が多いです。

「引き」で、うんと高いところから見下ろしていたり、低いところから大きく見上げているような構図が多いです。

ふつうの日常ではなかなか経験できない箇所に視点が置かれています。

 

また、「引き」だから、人物の全身と背景も多く描かれており、全身の肉体と、肉体が置かれている空間によって、物語が進んでいきます。

「セリフだけで話が進んでいく」とか「アタマだけで考えた理屈だけで話が進んでいく」ではないのです。

 

部屋、建物、街、市場、空、荒れ地、森、モンスター、動物なども、しっかりと物語を構成しています。

人物メインで、あとは背景がちょろっと描かれている・・・ではないのです。

 

また、人物は感情や心理状態を全身でいきいきと表現していて、デッサンもしっかりしていて、すべてが明確な線で描かれていて、この作者すごすぎ・・・と、おったまげました。

いったいどういう練習をすれば、こんな絵が描けるようになるのでしょう。

 

物語には「占者」と呼ばれる人が何人か出てきますが、この「占者」は透視リーディングをしていて興味深かったです。

 

人は自分の「欠けている部分」をそのまま認めると、その「欠けている部分」を満たしてくれる人と出会えるようになってるのかな・・・などと、読んでいて思いました。

自分の「欠けている部分」を隠したりごまかそうとしたりせず、嫌ったり憎んだり引け目に感じたり恥じることもなく、

また、その「欠けている部分」を満たすための努力に逃げたりせずに、

「欠けている部分」は「欠けている部分」としていさぎよく認めて、「これも自分」と置いておいてあげるとよいようです。

 

すると、その「欠けている部分」を自然と満たしてくれる人が現れる、かもしれないです。

同時に、自分の持っている何らかの性質が、その人の「欠けている部分」を自然と満たしてあげらる、かもしれません。

 

ところでこの作品を実写化するとしたら、ヒロインのノリコ役は「浜辺美波」さんがイメージだなーなどと思いました。